ルカの福音書

イエスは神から離れた人たちを探し救いに来た。

ルカの特徴

とりあえず長い

新約聖書で一番長い。

使徒の働きとセット、上下巻の上。二つあわせると、量的に新約聖書の27%以上にもなり、13書を書いたパウロをも抜かしている!

長いが、その中でいろんな事を鮮明に見せてくれる。

他の福音書では見られない箇所が多く出て来る。

クリスマス・ストーリーの詳細、シメオンとアンナとの出会い、放蕩息子、良きサマリヤ人のたとえ、など多くのルカでしか知れないところがある。イエスの奇跡が20も書かれているが、6つはルカでしか見られない。イエスの例え話も23個中18個ルカでだけ見られるユニークなものだ。

医者が異邦人のお偉いさんに励ましとして。。。

著者のルカは教養のある医者で1新約聖書の著者たちの中で唯一ユダヤ人では無い異邦人。テオピロさんと言う、偉い人(?)異邦人に書かれている。2

ルカがこの二巻を書いている理由は、テオピロの信仰を確かにし、信仰が励まされて欲しいからだ。「本当に、異邦人の私も救われたのか?」と言う疑問を答えている。ルカは、信じられない程幅の広いイエスの愛と恵が、歴史的に実際起こった出来事だと「綿密」に調べあげて「順序立てて」それらを書き上げた3

憐れみとイエスのハート

蔑まれた人々、「低く卑しい者として見られたり、蔑視され、阻害されている人たち」。「村八分」。そんな人たちを特に愛し、共感し、仕えた。

女、子供、異邦人(特にサマリア人)、罪びと、取税人、貧乏、阻害された人々を特に気にかけた、愛したイエスが見られる。

イエスは私たちに憐れみを持って接してくれる。「今のまま愛してる。でも、いものままいられないよ。変わらずにはいられない。」

捜して、救う神

鍵となる聖句:ルカ19:10

「人の子は、失われた者を捜して救うために来たのです。」4

聖書を通して見れる神の姿は、失われた者、迷子の者を探し出している神様。5

イエスがどのように、人を探し救うかに注目して読もう。それと同時に、どれだけ私たち一人一人が、恵により救われているか思い出し、感謝しよう。

  1. コロサイ4:14; 第二テモテ4:11
  2. イエスラエルの人々は選ばれた種族、約束の民だった。イエスはこの民に約束された、救世主・メシアとして来た。神の計画と恵がイスラエルの外に行くとは想像も出来なかった。当時のイスラエルの人々は、宗教的に他の国の人(異邦人)を見下していた。「犬ども」と呼んでいた。
  3. ルカ1:1-4
  4. ルカ19:10
  5. リストにすればキリがないが、聖書のストーリー自体、全能の神が、罪深い彷徨う人々を探し求めて救うストーリーだ。創世記3:8-9; エゼキエル34:16; イザヤ53:6など参照。