マタイの福音書

マタイの福音書では、イエスの教えを強調

マタイの福音書では、イエスの教えを強調。

著者

全てを捨てイエスに従った収税人だったレビ・マタイ1、12弟子の一人、使徒マタイが著者。「神の贈り物」と言う名。

ユダヤ人に向けて

マタイはユダヤの人々にイエスがイスラエルの(待ちに待った)王でありメシアだと強調する書き方をしている。新しくイエスを信じたユダヤ人達に対して、自信が持てるよう、旧約聖書また神の約束がイエスだと教えている。

メシアと王なるイエス

600年間王がいなかった人々に、ユダヤ的観点から約束の王イエスを紹介。そのため、旧約聖書の引用が福音書で一番多い。29直接。121関節的。旧約預言を60回以上引用し、イエスがそれを満たした、成就した事を強調。イエスが神の子ー神により生まれ、神により選ばれて、神が人となり私たちのうちに住まわれた2ことから、下で見るアブラハムへの約束またダビデへの約束の成就とも強調3

「天の御国」

マタイでは「神の国」と言う表現ではなく「天の御国」と言うユダヤ的表現を使用している。あまり恐れ多く「神」と直接言ってはいけないからこのような表現をユダヤ人に向けて書いている。「神の王的支配」と言う意味ではどっちも同じ意味を持っている。イエスが約束の王(ダビデの子)でその王と共に御国が来た事を強調。

マタイのまとめ

共観福音書の一つのマタイだが、順序立てて、簡潔に書かれているが、時系列ではなく、5つのイエスの「教え」により区切られて書かかれている。

5つのメッセージ「教え」

  1. 5~7章ー山上の垂訓。モーセの律法申命記をイエスが教える。
  2. 10章ー弟子たちを派遣する際のメッセージ。「天の御国は近づいた」と宣べ伝えよ。これは、イスラエルに対するメシア的王国。
  3. 13章ー御国についてのたとえ話
  4. 18章ー御国での偉大さ。メシアがもたらすはずの神の国の在り方。
  5. 24~25章ーオリーブ山からの説教。來る御国での裁き。

Jesus is King 成就

アブラハム、モーセ、ダビデを通して約束したこのクライマックスがイエスだ!

ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。4

「主の預言者を通して言われた事が成就するためであった」

マタイ1:22-23; 2:5-6; 2:15; 4:13-16; 8:16-17; 13:35; 21:4-5でこのフレーズが使用されている。旧約聖書の約束がイエスにあって成就されていると分かって欲しい。

引用の具体例:

処女降誕ーマタイ1:23はイザヤ 7:14からの約束。

ベツレヘムで誕生ーマタイ 2:6はミカ 5:2の成就。

肉体と霊の癒しーマタイ 8:17はイザヤ 53:4からのメシアの働きの預言。

たとえ話ーマタイ 13:34~35も詩篇78:1-2からの預言。

勝利の入城ーマタイ 21:5~7はぜカリヤ 9:9からの預言。

イエスに満たされる

現代マタイを読んでいる私たちも、今まで約束を守ってきた方が、これからも守ることをまた満たしてくれる事を信じて歩もう。全てを成就するかたはまた来られる。そんなイエスに出会って行こう。

  1. マタイ9:9参照
  2. マタイ1:23
  3. 創世記12章や第二サムエル記7章参照。
  4. マタイ2:2